仕様変更した理由
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ユニクロなどのカジュアルなライン、ステテコ、トランクスなどに使われている
とてもポピュラーなウエストゴム。
これを採用して、さくさくライトパンツを作ろうと進行していました。
で、ゴムの販売もしようと、沢山仕入れもしていました。
ファーストサンプル、セカンドサンプルはゴムを使いつつも
何の問題もなかったのでそのまま進行、
パターンも完成しました。

ですが、

実際に現物サンプルを縫う段階になると、しっくりいかない。
ウエストが微妙~に寸法通りに仕上がらないのです。
ゴムはPU(ポリウレタン)が入っているので形状記憶というか
戻る力が強いことは強いのですが、引っ張りすぎると伸び切るような感触があるし
上手に縫えば寸法通りに上げられますが、生地によるのか、
縫う距離によるのか、よくわからない微妙なところで寸法が不安定になる。
ほどいてやり直しするにも、ゴムはまたそこで安定性が変わる。
何となくゴムも、もう使えなくなっている感じがする。
(ちょっと伸びた感じででろでろしちゃう)

沢山縫う事で上手になっていくための失敗ではなく、
何だかわからない理由で微妙にうまく完成しないというのは
無駄なストレスだと考えます。

私やパタンナーは寸法通りに上げられるので、
どうしたらうまくいくか、散々考え何度も縫ってあれこれ試しましたが、
(縫い方レクチャーの短い動画まで用意しました)
どう考えてもお客様が、おっかなびっくり縫う事になりかねない。
しかも下手したらゴムを無駄にしてしまうかもしれない。

やっぱり楽しくないわーこれ。

となり、このゴムの仕様をすっぱりやめることにしました。
その上で、できるだけライトな仕様に変更しているところです。
言葉にすると「やろう」→「うまくいかない」→「変更しよう」ですが
もしかしたらこのまま販売に踏み切っていたかというくらい、
気づこうとしなければ気づかないほどの違和感だったんです。
縫おうと思えば縫えるものだったですし。
正直、危なかったー、という気持ちです。

市販の製品には、とにかくこのゴムはよく使われています。
一旦縫い上がると、そこからはとても安定するんです。
だから工場などで大量生産する商品にはとてもよく合う副資材です。
何でも使い方なのだなーと思わずにはいられない経験でした。

「しっくりいかない」
「小さな違和感」
本当にこれが大事です。
あれ?と思ったら立ち止まる。
生活の、どの場面でも、どの選択が一番しっくりくるのかを意識する。
そうすると見えてくるものがあります。

お店が夏休みに入ったら、その視点で自分の生活をもう一度作り上げる予定です。

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Top▲ | by polka-drops | 2015-07-25 10:37 | そのほかのこと
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