ウールは、布帛の中ではかなりペンケース向きの素材だと思います。
馴染みやすくて雰囲気があって、ふっくら質感がよくて。
どんなアイテムでも、パタンナーが作った型紙でサンプルを縫う、
その最初の1枚は、うまく縫えません。
(型紙を作ったパタンナーでもです。もちろんそれぞれの基準でですが)
それは難易度が高い低いなどの話ではなくて、もうそういうものだという事です。
個人的にはそれはもちろんどこかで理解していて、2回ほど縫えばコツがわかってくる。
2回ほど縫えばコツがわかってくる、と自分自身「わかっている」
だからもちろんそこにストレスはないんです。
すぐにうまく縫えるようになるのは大前提なので。
でもそのくせ型紙をご紹介するにあたって、心のどこかで、どこかでですよ、
「どうにか1回目からうまく縫えるようにならないか」
「お客様の揃えた材料や時間が無駄にならないような型紙、仕様書に最初からならないか」
というようなことを考えていた事に気づきました。
時代の流れから、もちろん時短で縫えた方が良かったり、
材料が無駄にならないに越したことはない「風潮」もある事はあるのですが、
「複数回縫うことで上手になる」という事は不変ですし、
仮に直線縫いだけなどで簡単にできるアイテムで、失敗のリスクなく縫う事を本当に求められているのか、
(polka drops の)お客様にとってそれが楽しいのか、人によってもちろん違う事なのに、
それを私が勝手に「こうじゃないか」と心のどこかで決める事、想定してしまう事はナンセンスなのです。
そんなことをぐるぐると考えた結果、やっぱり私自身が縫ってて楽しいと思える物、
数回縫って上達していくのが面白いと思っているので
シンプルながらもそんな達成感も得られるアイテムを作る。
正解とか不正解ではなくて、それならできる。
上手に縫いたい人には、可能な限り色んな角度から縫い方を伝授していきます。
私が考えることはそれだと思います。
「数回縫って上達」って、ものすごくワクワクします。
1回縫って満足でもいいけれど、2回目のきれいに縫えた瞬間とか。
言いようのないワクワク感があるんですよね。
それも何十回縫うわけじゃない。うん、ちょうど良い塩梅かもしれない。
当たり前の事なのですけれども。
忘れがちになっていることでもあり。
出来上がったものはこれでいいんだなと。
お客様と私は同じである。
意味がよく伝わらないかもしれませんが。
日々、必要のない思い込みに気づいて考えています。
バイアステープ始末が好きです。
細かい事が好きだと思われがちですが、ごく限られた作業に置いての細かいことは好きです。
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