「暮らしのドレス」160を大人が着ると
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●左のシャツコールが160。
●右の茶色のノースリーブが大人用サイズです。
(M〜Lのフリーサイズ)

大人の方で、細身の方の場合、
ジュニアサイズの160がちょうど良いのでは
ないか、という発想になる場合があります。
この暮らしのドレスも、そういった方が
サイズ選びに悩まれているのですが。

ここでは polka drops の考え方として、
こういう事も言えるというお話で進めます。

160は、ジュニアサイズです。
身長こそ160ですが、体型がジュニアです。
大人用のサイズは、身長158〜162㎝
あたりの設定になっているので、
身長に関しては、大きな差はないのですが、
160は「形」がジュニアです。

肩まわりや胸周りに丸みがまだない体型。
丸みというのは、実際の肉の量だけでなく
年齢とともに緩やかに変化していく、
体の厚みや奥行き等、立体感の事も含みます。
胸のあるなし、だけではないですし、
バランスも、大人とはやや違います。

そこで、視覚化するために、
大人の人が160を実際に着るとどうなるか
見てみます。

①ウエスト位置が高くなります。

確かに着丈は160の方が短いのですが、
大人ほど厚みがないので、着た時に
レディスと同じバランスにしようとすると
パターン的には大人よりも身丈が短く
なります。その上で大人が着ると、
160は上半身の立体に対しての処理が、
より立体体型である大人用より少なく、
その足りない分を補おうとして、
全体的に生地が上に持ち上がり、
本来の位置よりもウエストが高くなる、
という現象が起こります。
ウエスト位置が結果的に高くなることで、
印象も子ども寄りになります。

②①に連動して前スカート裾が上がっています。

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③衿ぐりのライン

左がジュニアサイズ(160)ですが、
右の大人用と比べて、内側に入っています。
大人用はもう少しボートネックのライン。
これは、年齢に合わせたデザインであり、
ジュニアサイズで衿ぐりが広くなると、
まだ肩など安定しない分、
だらしなくなるのを防ぐために、
大人用よりも内側に入るデザインです。

④肩が内側に入っている

大人が着ると、窮屈なのがわかります。
実際は袖も上がってノースリーブ感覚になり
窮屈感は比較できないところなのですが、
見た目のバランスで、窮屈そうです。
大人の方が着る場合、袖をつけない方が
良い場合もあるでしょう。

肩をどのくらい内側に入れるかというのも
ジュニアに最適のラインで作っているので、
大人が着ると、内側に入った感じが強く
出ます。

⑤袖が上がっている

肩に乗ったような袖になっています。

写真でもこのような違いが見られます。

もちろん個別の体型を見なくては
正確な判断はできないのですが、
大人がジュニアの160を選ぶ際の条件
としては、かなり細く、肉感がなく、
雰囲気も少女に近い感じの場合なのかな、
と思っています。

余談ですが、サンプルを縫っていても、
その立体感などから、ジュニアを縫う時
ジュニアだなーと感じますし、
大人用を縫う時は、大人用だなーと
なんとなく感じます。
仕様や工程は同じでも、何となくですが
触ってて違いがわかる気がします。

言葉でなかなかお伝えできない部分ですが、
寸法の大小、デザインの違いだけでなく
言葉にならないところも含めて型紙で、
その部分が少しでも伝わればと思います。

最後に160ノースリーブを大人が着た場合。
袖つきよりも無理がなく、
着やすいと思います。


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